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職場のよりよいコミュニケーションは「小さな一石」から

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「仕事にコミュニケーションが大切だ」ということに異論を唱える人はいないでしょう。特に職場ではそうですよね。なぜなら、上司や同僚、部下とは、一日の大半を一緒に過ごすからです。もし、コミュニケーションが円滑なら、仕事もスムーズに進むでしょうし、毎日をご機嫌に過ごせるはず。

もちろん、芸術家やクリエイターのように、「個人の力」が大切な仕事では、「そんなものは不要だ」という方もいるかもしれません。しかし、どんな仕事にも、その先には関係者やお客さまがいます。

一方、「コミュニケーションは大切だ」と言われているということは、裏を返せば、さまざまな課題があるのが実際のところなのかもしれません。

そこで、本記事では、職場のコミュニケーションがなぜ難しいのかに触れながら、よりよくしていくためポイントについてお話します。

職場のコミュニケーションが難しいのは、「多様な価値観の人が関わっているから」

職場のコミュニケーションが難しい理由をひと言でいえば、「多様な価値観の人が関わっているから」といっていいでしょう。

例えば、学生時代を思い出してみてください。学生時代は同じ年齢で、同じ学校に通い、同じように恋や進路に悩みました。共通点はとても多い環境です。それでも合う人と会わない人がいて、その中なりの人間関係がありました。

社会人になると、職場にはさまざまな年齢、さまざまな役割を担っている人がいます。それらによって価値観や考え方は違いますし、ビジネスシーンでは利害関係もからんできます。多様性は学生時代の数倍、いや、数十倍といってもいいでしょう。

多様性(たようせい)とは、幅広く性質の異なる群が存在すること。性質に類似性のある群が形成される点が特徴で、単純に「いろいろある」こととは異なる。

出典:多様性 | Wikipedia

このように見てみると、「職場のコミュニケーションは難しいのが当たり前」といった方が分かりやすいかもしれません。そう思っていた方が、気持ち的に楽ではありませんか?

全員といい関係を築かなくてもいい

まわりの人とコミュニケーションが上手く取れないと、つい、自分を責めたり、落ち込んだりすることもあるかもしれません。

けれども、多様性を持った人の集まりが職場ですから、気の合わない人、苦手な人は当然います。全員といい関係を築くこと自体、ひょっとしたらかなりハードルが高いことなのかもしれません。

もちろん、全員といい関係を築こうとする気持ちはすばらしいことです。しかし、そこまで気合いを入れなくてもいいのかな?と思います。全員といい関係を築かなくてもいいのです。

周りが変わってくれることを期待しても変わらない

とはいえ、「もっと職場のコミュニケーションをよくしてくれればいいのに……」と、周りに期待しているだけでは、何も変わらないのもまた、事実だったりします。

例えば、職場の中がギスギスしていると、「上司が変えてくれない」「同僚の言い方が気に入らない」「部下がホウレンソウ(報告・連絡・相談)してこない」のように不満を抱きます。そう思うこと自体は正直な感情なので、悪いことではありません。

しかし、主語が、自分以外の「誰か」になっている状態では、状況は改善しないでしょう。なぜなら、主導権が自分ではなく、他人にあるからです。他人の行動を変えることは実に難しい……。

そこで、小さな行動でいいので、私たちの行動を変えてみるのはどうでしょうか。例えば、「あいさつする」「“ありがとう”という(感謝の気持ちを伝える)」「肯定的な言葉を使う」などなら、比較的簡単に始めることができます。

もちろん、すぐに結果は出ないかもしれません(むしろ、すぐに結果が出ないことの方が多いでしょう)。それでも、「自分から変える」ことが、働きやすい環境にする最も近道なのではないでしょうか。

「池ポチャ」モデル ― まずは一石を投じる

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すぐに全体は変わらないかもしれませんが、自分の行動を変え続けると、次第に、「あれ?前は挨拶しても返事してくれなかったのに、返事をしてくれるようになったな」「あれ?前はありがとうといっても知らん顔だったのに、ちょっと照れくさい顔をするようになったな」のような変化を感じ始めます。

そして、今までは自分だけだったのに、職場の誰かが反応しはじめ、挨拶をする人が出てきたり、前向きな言葉を使う人が増えたり、今まで黙っていた人が言葉を発するようになってくるものです。

職場のコミュニケーションをよりよくする最初のステップは、このような「小さな変化」なのです。その様子はまるで、池に石を投げ入れたときに広がる波紋のようなイメージで、少しずつ、少しずつ広がっていくのが実感できます(筆者はこれを「池ポチャモデル」と呼んでいます)。

そこで、まずは、あなたから一石を投じてみませんか?

「自分のため」が「職場のため」になる

コミュニケーションの話題の中には、よく、「上司の立場になれ」「お客さまのために」など、「自分以外の何か」に目を向けることが大切だといわれます。しかし筆者は、最初のきっかけとしては、「自分のため」でいいと思っています。なぜなら、自分が楽しく働けてはじめて、まわりの人に目を向けることができるからです。

まずは、誰のためでもない、自分が楽しく働ける環境を作る。そのためなら、「ちょっとやってみようかな」と思えるのではないでしょうか。

いい雰囲気が少しでもあると、そこに反応する人たちは出てくるものです。つまり、あなたが楽しく働く環境を作ることが、しいては「職場のため」になるのです。職場のコミュニケーションをよりよくしていくうえで、この順番はとても大切なのではないかと思っています。

反感は出て当然 ― 人は変化を嫌うもの

しかし、今までと違う行動をすると、反感を持たれたり、「そんなことやっても無駄だ」と、批判的な意見を言われたりすることもあるかもしれません(筆者にもその経験があります)。その理由は、「人は変化を嫌う」だからです。

少し話はずれますが、生物には「恒常性(ホメオスタシス)」という性質があるそうです。

恒常性(こうじょうせい)ないしはホメオスタシス(英語:Homeostasis、ギリシア語:ΟΜΟΙΟΣΤΑΣΙΣ)とは、生物および鉱物において、その内部環境を一定の状態に保ちつづけようとする傾向のことである。

出典:恒常性 | Wikipwdia

恒常性は体温や血糖、免疫などを一定に保とうとする働きだそうですが、ひょっとしたら、環境変化にもいえることなのかもしれません。

人は変化を嫌うので、最初から「反感は出て当然」と思っておくと気が楽です。逆に、一気に変化させようとせずに、少しずつ変化させていくのがポイントといってもいいかもしれません。

職場のコミュニケーションをよりよくするポイント

職場のコミュニケーションをよりよくするポイントは、コミュニケーションカテゴリに、それぞれのジャンルに分けてお伝えしていますのでご覧ください。

基本は、まずは相手に合わせ、問いかけながら話を聞いて、信頼関係を作りつつ、それから、肯定的な言葉で伝えてリードしていくことなのだろうなと思っています。このモデルは、コミュニケーションUと言います。

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まとめ

職場のコミュニケーションに関する情報を見ていると、「もっと部下に寄り添うべき」「上司にちゃんと報告すべき」など、さまざまな「すべき」「ねばならない」があることに気付きます。逆に、「これさえやれば大丈夫」的な情報や、「○○3つのポイント」のような、簡単に解決できそうな情報もたくさんあります。

けれども、「すべき」「ねばらない」ばかりだと苦しくなりますし、表面的なテクニックではどうにもならない現実に、「そんなに簡単だったら苦労しないよ」とも思いますよね。

よりよい環境で働きたいと、みんなが思っています。けれども、それができずに悩んでいます。

これまでお話してきたように、職場は多様性の集まりなので、上手く行かないのが当たり前です。ですから、そんなにご自身を責めないでください。それでも、小さなことをはじめることで、きっと、今まで感じることのなかった変化を感じ始めるでしょう。

まずは、小さな一石を投じてみることからはじめませんか?

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