NLP

チャンキングってどうやるの?世界を広げる思考技術

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20141114

コーチングやカウンセリングを勉強したことがある人なら、「チャンキング」をいう言葉を聞いたことがあるでしょう。また、チャンキングは物事を構造的に捉える記憶術などとして使われているので、人の思考や認知に興味がある人も、聞いたことがあるかもしれません。

この記事では、チャンキングとは何か、目的、質問などを具体例とともに解説します。

チャンキングとは?

チャンキングは、物事を細かくしたり、細かいものをまとめたり、横にずらしたりすることによって、対象のイメージを具体的にしたり、目的や意味を明確にしたり、選択肢を広げたりする思考スキル、質問スキルのことです。

チャンキングと認知

私たちは、頭の中で物事を理解しやすいように、自然と物事を、ある「まとまり」で解釈しています。

たとえば、4つのタイヤがついて自走できる物体を、私たちは「自動車」とよんでいます。旅先までの移動手段を選択するときには、「飛行機で行くか」「電車で行くか」「自動車で行くか」のように、特徴の似た、ある「まとまり」を使って比較したり、評価したりしています。

「自動車」というまとまりの中にも、乗用車や軽自動車、ワゴンやセダン、スポーツカーといった、別の「まとまり」があります。さらに、乗車人数や積載できる荷物の量など、まとまりを細分化していけば行くほど、対象となる自動車のイメージを具体的にすることができます。

このように、チャンキングは、ある「まとまり」を具体的にしたり、まとめたり、横にずらしたりしながら自在に変化させて、物事のイメージを明確にしたり、まとまりで捉えることによって理解しやすくしたり、選択肢を増やしたりする「思考モデル」と言っていいでしょう。

チャンキングをイメージで理解する

チャンキングは、組織の階層構造に似ています。

チャンキング

たとえば、自分が所属している会社や部、課を他の人に説明するとき

  • 「○○という会社に勤めています」
  • 「○○部に所属しています」
  • 「○○係に所属しています」

のように、いろんな「かたまり」で伝えますよね。この「会社」「部」「課」「係」のような、捉え方の1つのかたまりのことをチャンクと言います。

チャンキングの3つの種類

チャンクダウン

「部」の中にはいくつかの「課」があります。このように、あるものをより小さな単位に分割することをチャンクダウンと言います。チャンクダウンはあるまとまりを細かく具体的にするので、「具体化」とも言います。

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チャンクアップ

逆に、いくつかの「課」を、「部」にまとめるような、あるものをより大きな単位にまとめることをチャンクアップと言います。チャンクアップは、いくつかの対象を一つにまとめるので、「抽象化」とも言います。

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水平チャンク

人事部、経理部など、同じ「部」から見たら同じレベルの別の「部」があるように、あるものから同じレベルにある別のチャンクを指すことを水平チャンクと言います。

チャンキングの目的

チャンキングには3つの種類がありますが、それぞれに目的があります。

チャンクダウン

チャンクダウンをすると、あるまとまりが細かく、具体的になるため、イメージが具体的になります。

たとえば、「夢を叶える」ことはとても大切ですが、何をどうするのかがあいまいなため、スローガンのようになってしまい、行動にはつながりにくいものです。

このような場合は、「夢が叶っている状況とはどんな状況なのか」「何をすれば、それが叶うのか」「関係者は誰なのか」「いつから始めるのか」のようにチャンクダウンし、イメージを具体的にすることによって、行動に結び付けやすくなります

チャンクアップ

チャンクアップをすると、いくつかの対象が一つにまとまるため、物事を大枠で理解するのに便利なほか、上位の目的を明確にする働きがあります。

たとえば、ビジネスシーンでは、よく、「部署間のコミュニケーションが悪い」と言います。しかし、コミュニケーションを良くすることだけを考えていても、「飲み会を増やす」のような解決策しか生まれません。

このような場合は、それぞれの「何のために、それをするのか」を見つけるためにチャンクアップするといいでしょう。「私たちが楽しく働くことによって、お客さまに最高の笑顔を届ける」のような、コミュニケーションの上位にある共通した目的を見いだせ、動機付けになります

「上位にある目的を見いだす」働きは、個人の動機付けにも有効です。

たとえば、「英語力を上げてTOEIC○点以上取りたい」という目標もすばらしいですが、英語力が上達させたい背景には、「海外で活躍したい」「自分の可能性を高めたい」など、さらに上位の目的(英語力が上達することによって得たい何か)があるはずです。上位の目的を見いだすと、「何のためにそれをするのか(行動の目的や意味)」がはっきりするため、動機付けになります

水平チャンク

水平チャンクをすると、対象の視点を横にずらし、選択肢を広げることができます。

たとえば、「他には?」という質問が代表的です。視点を横にずらして、他の選択肢を見つけます

チャンキングに有効な質問

20140722

チャンキングには有効な質問があります。

チャンクダウンに有効な質問

チャンクダウンには対象を具体的にする質問が有効です。

  • 4W1H(いつ? どこで? だれが? 何を? どのように?)
  • たとえば?
  • 具体的には?
  • 五感(何が見える? 何が聞こえる? 何を感じる?)

チャンクアップに有効な質問

チャンクダウンには対象の目的や意味を明確にする質問が有効です。

  •  それによって何が得られる?
  •  それによってどうなるの?
  •  その目的は?
  •  その意味は?その意図は?
  •  それにはどんな価値があるの?

水平チャンクに有効な質問

水平チャンクには対象以外の選択肢に視点を広げる質問が有効です。

  •  他には?
  •  何かに例えるなら?

どのようなシーンでチャンキングを使うのか?

チャンキングは、物事を具体的にしたり、その意味や目的を明確にしたり、他の選択肢に視点を向けたりすることによって、より深く考えるシーンで有効です。

たとえば、新しい車を買おうと思っているAさんが目の前にいるとします。

Aさん:「最近、新しい車を買おうと思っているんだよね」

チャンクダウン(具体化)を意識して会話する

あなた:へぇ~。新しい車を買うんだ。どこか調子でも悪いの?

Aさん:別に調子が悪いってわけでもないんだけど、前の車もだいぶ乗ったし、そろそろ買い替え時期かな?と思って。

あなた:そうなんだ。どんな種類の車を買おうと思っているの?

Aさん:まだ具体的に決めているわけではないんだけど、ワゴンがいいかなぁと思ってね。

あなた:へぇ~。ワゴン買うんだ。車種は具体的に決めているの?

Aさん:まだ絞っているわけじゃないんだけど、トヨタの○○か日産の△△がいいかなぁと思って。

あなた:あれは格好いいよね。色はどんなのがいいの?

Aさん:そうだなぁ。あんまり明るいのは嫌だな。

あなた:じゃあ、たとえば?

Aさん:う~ん、グレーとか。

あなた:グレーはシックでいいよね。

このように、チャンクダウンを意識して問いかけることによって、あいまいだったイメージが具体的になります

チャンクアップ(抽象化)を意識して会話する

あなた:ところで、新しい車を買ったら、どんなことがしたい?

Aさん:そうだね~、久しく家族旅行に行っていないから、旅行にでも行ってみたいな。

あなた:旅行はいいね。旅行に行くことで、家族はどんな気持ちになるだろうね?

Aさん:いや~、久しぶりの旅行だから喜ぶんじゃないかなぁ。

あなた:なるほど、家族の笑顔が見られるってわけだね。

このように、チャンクアップを意識して問いかけることによって、目的や意味が明確になります。この例だと、車を買う目的や意味として「家族の笑顔」という、より大きな目的があることが分かります。大きな目的は、それをすることの動機付けにつながります

水平チャンクを意識して会話する

あなた:ところで、ワゴン以外の選択肢ってあるの?

Aさん:スポーツカーもいいけど、家族だと乗りづらいしね。

あなた:そうだね。家族だと乗りづらいかもね。

このように、水平チャンクを意識して問いかけることで、視点を他の選択肢に広げたり、比較したりすることができます

紙に書き出すとやりやすい

頭の中でチャンキングをしようと思うと、「今、自分は何を聞こうとしているのか」をかなり意識している必要があります。頭の中で抱え続けるのは大変なので、紙に書き出しながら会話するのが有効です。この方法をトライアングルコミュニケーションモデルといいます。

このように、チャンキングは視点を広げることで思考の幅を広げます。視点が広がれば、今まで見えていなかったものが見えるようになって、世界が広がるかもしれませんね。

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