コーチング

コーチング研修やサービス導入が企業にもたらす効果と影響

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コーチングとは、職場のコミュニケーションを改善し、自発的な人材を育てるためのコミュニケーションの手法です。

コーチングについて調べていると、「導入する企業が増えている」という記事をよく見かけます。

実際どのぐらい増えているのか、具体的なデータがないので分かりませんが、少なくとも、筆者が勉強を始めた10年前に比べると、コーチングという言葉自体は、以前よりも知られるようになってきたように思います。

では、コーチングの研修やサービスを企業に導入したときに、どのような効果が得られて,どのような影響があるのでしょうか。

そこで、筆者がコーチングをしたり、研修をしたりしてきた中で感じる、研修やサービスを企業に導入した際の効果と影響について、「実際どうなのか」という視点で見ていきます。

コーチングを導入する企業は増えているのか?

最初に、コーチングを導入している企業の統計について調べてみました。しかし、インターネットではデータを得ることができませんでした。

一方、資格を取っている人の数なら知ることができました。「資格を取ろう」と思っている人がいるということは、ニーズを知る上での一つの指標になるでしょう。

コーチングの資格の一つに、一般財団法人生涯学習開発財団の認定コーチがあります。資格取得者数のデータは、次の通りです。

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出典:資格取得者数データ|一般財団法人生涯学習開発財団認定コーチ資格をグラフ化

 このデータを見ると、資格を取得している人が年々増えていることが分かります、なお、コーチングの資格を取得する人には、「社内で生かしたい」タイプの人と、「コーチとして独立したい」タイプの人がいます。

コーチング研修やサービス導入が企業に与える効果と影響

では、研修やサービス導入が企業に与える効果や影響はどのようなものがあるのでしょうか。

日本経団連が毎年調査している、新卒採用に関するアンケート調査結果の2015年度版によれば、選考時に重視する要素は 12 年連続で「コミュニケーション能力」が第1位です。新卒採用者に限らず、職場におけるコミュニケーションの重要性については、あなたも実感されているのではないでしょうか。

上司の言葉のかけ方や、関わり方一つで、同僚や部下を動機づけることもできれば、やる気を削ぐこともできます。コーチングは、傾聴や質問力をはじめとした、一種のコミュニケーション能力です。そういう意味では、コーチングの能力が求められているのは間違いないといってもいいでしょう。コーチングについての詳しくは、コーチングとは何か―ポジティブな思考を生み出すシンプルな構造も併せてご覧ください。

一方、コミュニケーション能力はちょっと何かをやったからといって簡単に身に着くものではない……ということも事実としてお伝えしておかなければならないでしょう。実際、研修を1日受けたからといって、振る舞いはすぐに変わらないですよね。

また、以前、ITmediaエンタープライズに寄稿したなぜ上司は退職に追い込まれたのか――コーチングで起きた悲劇では、コーチングの導入によって、管理職層が退職に追い込まれたケースを紹介しました。

「研修をすれば、職場は変わるだろう」「コーチングを導入すれば、社員は自発的になるだろう」というスタンスだけでは、効果を感じるまでには、行きにくいかもしれません。

コーチング研修やサービスを効果的にするために

これまで、コーチングをしたり、研修をしたりしてきた中で、研修やサービスを効果的にするためには、いくつかのポイントがあるのではないかと思っています。

受ける対象者は管理職、リーダー層にする

せっかく研修をするなら、「できるだけ多くの人に参加させたい」というのが、心情かもしれません。けれども、世代や役割、立場によって、困っていることや悩んでいることは違います。

また、全員が知ると、「あっ、〇〇さんは今、コーチングをやろうとしているな」のように、不要な勘ぐりを誘うこともあります。

スポーツの世界で「コーチ」とは、指導する役割を持っている人たちを指すように、コーチングとは、管理職やリーダー層が、チームをまとめ、部下をよりよい姿にリードしていくためのあり方であり、コミュニケーション技術です。そのため、研修やサービスを受ける対象者は、管理職やリーダー層に絞った方がいいでしょう。

困っている人、学びたい人、受けたい人が学ぶ

コーチングとは、現状をよりよくするためのコミュニケーション技術です。「職場の人間関係や指導法に実際に困っている」「現状をよりよくしたい」「もっと成長したい」「結果を出したい」など、課題認識や成長意欲がある人が技術を身に付けたり、サービスを受けたりするのが最も効果的です。

逆に、問題がある人を、「あの人にコーチングを受けさせて、改善させよう」というスタンスでの研修や導入はあまりお勧めしません。なぜなら、全ての学習がそうであるように、無理やり「身に着けさせよう」としても、あまり身に着かないからです。

もし、あなたが「あの人にコーチングを受けさせて、改善させよう」と思っているなら、研修やサービスを受けるべき人はあなたです。あなたのコミュニケーションが変化することで、周りが変化していく……ということも、知っておいてくださいね。

継続的な関わりを作る

スポーツ選手がある技術を身に付け、成績を上げていくためには、相応の期間が必要なように、人が技術を学び、身に付けていくためには、ある程度の期間が必要です。

そこで、継続的な関わりを作っていくことを勧めます。

例えば、コーチングの研修なら、「2日間で詰め込む」よりも、「半日ずつで4回に分ける」ほうが、継続的な関わりができますし、期間を空けることで実践したことをフィードバックできます。サービスを導入するなら、行動と振り返りの期間を合わせて、3カ月ぐらいは欲しいところです。

まずは「コーチングを受ける」ことに徹する

コーチングを実際に学び、職場で実践し、その後、プロとして関わってきた中で感じるのは、「コーチングは、いうほど簡単ではない」という事実です。上手くできるようになるためには、相応のトレーニングや経験が必要でした。

できるだけ分かりやすくお伝えしたいと、コミュニケーショントライアングルモデルや、コミュニケーションUというモデルを考案・開発しています。それでも、「分かる」を「できる」ようにするためには、相応のトレーニングが必要です。

ゼロから技術を身に付けるのは大変なので、状況によっては、「社内でできるようにする」のではなく、「コーチは外部に任せる」と割り切ってしまってもいいのかな……と、正直なところ、思っています。「受ける」ことに徹することで、まずは、コーチングの意味や目的を体感できると思いますし、関わり方というのも、なんとなく理解できます。

そして、必要であれば、研修を行って社内でできるようにする順番で取り組むと、自然でよいのかなと思います。

まとめ

私がコーチングを身に着けようと思ったのは、職場で、部下をうまくまとめられず困っていたからでした。

技術を身に付けるまでには、相応のトレーニングが必要でした。それだけに、「コーチングを導入すれば全てうまく行く」というものではないかもしれません。

それでも、職場の問題を解決する1つの選択肢であることには間違いないと思っていますし、効果も感じました。自発的な部下を育て、働きやすい環境を作ることができたのは、とてもよい経験でした。そのあり方や技術を身に付ける人が増えれば、働きやすい職場を作ることはできると思っています。

 

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