晴耕雨読のいままでとこれから

晴耕雨読のいままでと、これから

いままで

この物語は、2012/8/22から始まりました。その日は、8月終わりにしてはとても暑い日でした。

エアコンいらずの妙高も暑かったので、手帳と、缶コーヒー1つ持って、妙高山が一望できるいもり池に行って、仕事の合間に一人の時間をくつろいでいました。日陰に入ると、とっても涼しかったので。

そしたら、急にあるアイデアが浮びました。なぜかそれは、とてもおもしろいアイデアに感じられたので、急いで手帳を取り出し、思うがまま綴ったのです。

手帳に書いた内容を、備忘録としてブログに書きのこしておきました。そこには、こう書かれています。

もしも、「ビジネスマンのための、癒しのホテル」があったら・・・――「竹内義晴の、しごとのみらい」より

 

そのアイデアとは、妙高でビジネスマンのための施設を経営するというもの。その名を「ハッピーライフワークセンター」とか「ネイチャービジネスセンター」と言います。

その施設は、妙高山のふもと池の平地区新赤倉地区にあります。

観光地妙高高原にありながら、その施設は観光客のためではなく、ビジネスマンのためにあります。

宿泊施設はもちろん、カフェやセミナールームも併設されています。

カフェには、電源やネット環境、プリンタなど、仕事に必要な機材が整えられ、自由に仕事ができる環境があります。それはまるで、高原の中にあるコワーキングスペース。

そこにいるのは、都会で活躍しているビジネスマン。ちょっと仕事に疲れたので、休暇ついでにこの施設にやってきました、カフェでコーヒーを飲んでゆっくりくつろいだり、棚に置いてある小説を自由に読んだり、でも、ちょっとだけ仕事をしたり。他には、執筆業をされている方やIT関係のビジネスマンもいます。パソコンさえあれば仕事ができるので、Tシャツにジーンズ、サンダルというラフなスタイルで、文章を書いたり、プレゼン資料を作ったり、プログラミングをしたりしています。

仕事に疲れたら、外に出て緑の中を散策します。自然のエネルギーを感じながら歩いていると癒され、行き詰っていた仕事に新しいインスピレーション、クリエイティブなアイデアが降りてきて、「よしっ、やるぞ!」という力が湧いてきます。

施設の中には、セラピールームがあります。そこでは、アロマセラピーやマッサージが受けられるほか、普段、なかなか人に相談ができない経営者やリーダー層は、話すことで日頃、肩に背負っている重たい荷物を下ろすことができ、癒され、カウンセラーの何気ない問いかけに「あ~、そうか!」という気づきが生まれています(こんな感じ)。また、本格的なカウンセリングも受けることができるので、仕事に疲れ、肩の荷を下ろしたい方も相談に訪れています。

食事はビュッフェスタイルです。地元の山菜をふんだんに使った料理に舌鼓を打ちながら、隣に座ったビジネスマンと何気ない会話が生まれます。そこには、意外なシンクロニシティが起こり、新しいビジネスのアイデアにワインがすすみます。

週末の夜には、セミナールームで簡単なセミナーやワークショップが無料で開催されています。そこで、普段抱えている課題についてレクチャーを受けたり、同じ課題を抱えている人同士が悩みを共有して癒されます。

高度なスキルを持っている方は合宿セミナーを開催しています。都会の無機質な会議室ではありません。窓からは木々の緑があふれる非日常の中で、リラックスしながら学ぶことができます。最後の1日は妙高の自然が満喫できる観光がセットになっているので、それが魅力の1つになっています。

この施設では、ビジネスの戦場で疲れた人々が住み込みで働いています。施設の周囲には小さな農場があり、大自然の中で野菜を育てることで暖かい土とふれあい、失いかけていた自分自身を取り戻していきます。そして、お客様の「ありがとう」という言葉に、都会の職場では満たされなかった「働くことの楽しさ」を思い出します。1か月働いたら卒業。エネルギーを蓄え、新しい会社や起業に向けて、新たな人生を歩み始めます。このシステムは、これまで難しかったメンタルヘルスの課題を解決するための手法としてビジネスの現場からも評価され、企業が資金的にサポートし、行政も新しい公共事業として支援してくれています。

・・・というのが、降りてきたアイデアです。

今まで、ビジネスホテルはあったけれど、ビジネスマンのための「癒しの空間」というホテルはなかったかなぁと。しかも、お客さまだけではなくそこで働く人々も、自然と農業、働くことを通じて癒されていくなんて。

こんな施設を妙高でできたら、すっごい楽しいだろうなぁ。ボクもここで働きたいなぁ。コワーキングスペースで原稿を書いたり、セラピールームで相談に乗ったり、合宿のセミナーを開いたり、夜は一緒にお酒を楽しんだり。

 

正直、このとき、なぜこの物語が思い浮かんだのかよく分かっていませんでした。宿泊施設などやったことがありませんし、何から始めていいのかも分かりません。それからしばらくは何もなく時間が過ぎて行きました。

年が明けて2013年1月。私は毎年1月に、その年の年末に頭の中でタイムスリップして、「もしも、年末に何かが叶っているとしたら、どんなことが実現しているだろう?」ということをイメージして、年間のビジョンを立てることにしています。それは、「考える」というよりも、ふと浮かんだイメージを大切にしているのですが、そのとき、頭の中に建物のようなイメージが浮かんできたので、それを書き留めておきました。

このとき、「ひょっとしたら、これって去年の夏に思い浮かんだビジネスマンのための癒しのホテル?でも、実現するわけがないよな」と思い、それほど気に留めてはいませんでした。

それから、「それでも、今、自分ができることからやってみよう」と思い、自然酵母のパンを作ってみたり、食品衛生管理者の資格を取ったり、今までインスタントコーヒーしか飲まなかったのに豆からコーヒーを挽いて飲むようになったり。そして、その過程をソーシャルメディア等を通じて発信していました。「いつか、カフェをやってみたい」と添えて。

2013年6月。私の出版記念講演会での出来事です。講演会に参加してくださった方から、「妙高高原に使っていない別荘があるから、よかったらカフェにどうか」と声をかけていただきました。「いいなぁ」と思ったものの、この時点でも「まだ早い」と思っていました。

一応、どんな建物かを知りたかったので写真を送ってもらうことにしました。とてもよい雰囲気の建物だったので一目で気に入りました。

私は考えたことをノートに書き留めておく習慣があります。ある日のこと、以前書いたある内容について調べていたときのことです。ノートを順に開いていったら、あるページで手が止まりました。それは、今年の1月に、年末に頭の中でタイムスリップしたときの絵が描かれているページでした。私はそのページの存在をすっかり忘れていたのですが、そのページを見たとき、思わず声を出しました。「あれ?この建物、今度借りようと思っている建物、そのものじゃん!」

その絵とは、これです。

201301_2 201301_1

実際の建物がこれです。

IMGP0840

晴耕雨読

書いてある内容と多少の違いはあるものの、「建物のイメージ」「アプローチは斜め」「大きめの屋根」「打ちっぱなしのコンクリート」など、そのイメージがほぼ同じだったのでビックリしてしまいました。

建物を借りることに、いろんな不安もありましたが、「これは、やってみるしかないな」と思い、チャレンジしてみることにしました。

 

 これから

今はカフェからスタートしますが、近い将来は、当初のコンセプトにある宿泊施設もある、ビジネスマンのための癒しのホテル「ネイチャービジネスセンター」を作ってみたいと思っています。実際、どのような形で実現するのかは、今のところわかりません。

けれども、この、晴耕雨読も、最初は単なるイメージに過ぎませんでした、今、できることからコツコツと、楽しみながら進めていけば、きっといつか、実現できるのではないかと信じています。